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20代ノースキルの若僧がオランダに移住した経緯(その3)

By December 20, 2019 February 29th, 2020 No Comments

皆様こんにちは、YourLegalsジャパンデスクの西尾です。今回はオランダで個人事業としてどんなことができるかを、私の移住例を使って紹介していきます。本当にゼロからのスタートかつ小さなビジネスですので、これから移住を考えている方にとって良い例となるのではないでしょうか。

オランダの個人事業主

基本的に何でもできるのが、オランダの個人事業主ビザです。例えば私の周りには以下のようなことで活動している日本人がいらっしゃいます。たった3年の在住歴の私でこれだけの方々を見かけることがあったので、おそらく他にも多種多様な仕事があるのだと思います。

・ツアーガイド(日本人旅行者への完全プライベートガイド)

・ツアーガイド(旅行会社と提携し、団体旅行者向けに行うガイド)

・美術館ガイド(美術館などに特化したガイド)

・ライター(ウェブ上で記事を投稿)

・旅行雑誌のライター(日本の観光業界の雑誌に連載)

・マッサージ師(サロンと契約し、そのサロン内にて事業主として働く)

・ヘナ・タトゥーアーティスト(フェスティバルなどで活躍)

・ネイリスト(依頼人の自宅まで行く出張ネイル、まつエクなどのサービス)

・たこ焼き、おにぎり、ラーメンなどの日本食(ローカル市場にて運営、イベントにて運営)

・物販(得意な手芸で作った人形など販売)

・ラーメン屋(店舗運営)

・パティシエ(店舗と契約、ワークショップ開催、イベント参加)

・日本語講師(日本人以外が相手のサービス、もしくは日本語を学びたい日本人の子供向け)

・日本文化伝達関連(書道、日本料理、茶道のレッスンなど)

・日本人ドライバー(日本人旅行者や出張者向けサービス)

・通訳(専門知識が必要にならない受け皿広めの通訳)

・専門通訳(専門知識が必要となる分野特化型の通訳)

・輸出入業務(様々なものを日本・オランダで輸出入)

・花卉園芸品の輸出業務(オランダが花卉園芸大国で先進的)

・緑茶の輸入業務(日本のお茶はオランダでも売れる)

・美容師(依頼者の自宅でカットする出張美容師、店舗を持つ美容師)

・建築家(日本にクライアントを持つ)

・プログラマー(世界にクライアントを持ち、遠隔での仕事可能)

・広告代理作成事業(日本にクライアントを持ち、遠隔での仕事可能)

・コンサルタント(日本にクライアントを持ち、遠隔での仕事可能)

・スピリチュアル・カウンセラー(日本もしくはオランダにクライアントを持つ)

・ベビーシッター(日本人がクライアント)

私はオランダに住み始めて以来、オランダ・ベルギーの個人ガイドとして起業をし、Happy Tour -Netherlands & Belgiumという名前で精力的に活動をし、またしんちゃんのオランダ&ベルギーガイドブログにて私の個人的な生活を紹介しています。このガイド業を始めるに至ったプロセスを以下に紹介していきます。

オランダ個人ガイドとして起業

①ツアーガイドに決めた理由

以前、日本在住のフランス人の友人がフランス人向けにガイドをやっていて、彼のビジネスが大変に人気であることを知りました。話を聞いていると、私がオランダでガイドをすることと共通点があることに気がつきます。それは、フランス人にとって日本語が難しい、なおかつフランス人が比較的英語を苦手としているということ。また物理的に日本は非常に遠いことから、日本に対するイメージもつきにくいということです。これと同様、日本人は比較的英語を苦手とする人が多く、オランダへのイメージもつきにくい。さらに言うと、日本人は休暇日数が少ないことから、過密スケジュールで観光したい方々が多いということもあります。こういった要素は、オランダで個人ガイドの需要があるのではないかという漠然とした意気込みに繋がりました。また、以下は私の簡単な自己分析です。

・全く人見知りをしない人間である

・人当たりが良いと言われることが多い

・お金がないから初期投資に使える予算はほとんどない

・頭は良くない一方、知識を詰め込む脳内空きスペースは大量にある

・「方向性が決まっていない=活動開始できない」ため、時間だけはある

・フットワークが軽い

・ウェブ系の作業は全くできない

人見知りをしない、人当たりの良い性格はガイドにピッタリですが、お金がないという点は「ガイド業への道しか残されていない」という方向に私を導きました。ツアーガイドの基本的な準備はウェブサイトとオランダに関する知識で、「ラーメン屋をオープンする」といった大きなことに比べたらほとんどお金はかかりません。ウェブサイト作成には多少の立ち上げ費用がかかりますが、素人ながら自分で全て作成したので費用は2万円もかかっていないと記憶しています。

ガイド知識はネットや本の内容を徹底的に詰め込み、オランダ人の友人からも現在のオランダやベルギーに関して色々な情報を聞き出しました。ツアーのルートを作って一人で喋る練習をしながら歩くシュミレーション、お客様に紹介できそうなレストランで実際に食べてみたり、またお土産屋さんとコミッションの交渉をしたりも精力的にしました。ウェブサイトの土台完成に約3ヶ月、そして正式な仕事依頼がくるまでにはおおよそ半年ほどかかりましたが、現在はガイドの仕事で十分に生活ができています。その8ヶ月間をどうやって金銭的にマネージしたかに関しては、また後述することとします。

友人に食事を奢ってもらい、美味しい食事を開拓

日本人の個人客にフォーカスをした理由は、私には日本語と英語対応のウェブサイト作成には時間を要しすぎる事、また英語ガイドはオランダに山ほどいる事は容易に推測できたので、日本人旅行者向けのサービスに特化しています。また、フランスやスペイン、イタリアなどに比べてオランダに来る旅行者は圧倒的に少ないのが現状ですが、個人のお客様に絞ることで、全体の旅行者数などあまり気にする必要がなくなりました。というのも、私のガイドツアーを2日、3日、もしくは1週間と複数日数お取りくださるお客様もいて、約2週間の同行ツアーを1名様向けに行ったこともありました。

昨今のインターネットの発展により、私のような個人でもウェブサイト運営を懸命に行うことで、私のような素人の作ったサイトが、大手旅行会社のすぐ下に出てくるといったことが起こります。熟練のガイドさんや大手の旅行会社を押し退けて、移住したてのど素人が作ったサイトがです。

*この文章を読んだオランダ在住のガイドさん達は「もっとこんな苦労があるんだ、大変な仕事だ」と不満を持たれるかもしれませんが、それでもガイド業は、私のようなタイプの人には入っていきやすい仕事でした。もちろんガイドの難しさは十分に理解しております。

続きは次回、ご紹介していきます。

20代ノースキルの若僧がオランダに移住した経緯(その1)

20代ノースキルの若僧がオランダに移住した経緯(その2)

20代ノースキルの若僧がオランダに移住した経緯(その3)

20代ノースキルの若僧がオランダに移住した経緯(その4)

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